回数をこなしている旅人にとって旅費が ばかにならない。交通費の次が宿泊代。名古屋に週末通ってたと言える頃、JR東海へだけでも年間50万円も納めていた時もあり、交通費が重くのしかかっていた。以前より閑散期には韓国二泊三日で19800円とかあったわけで、その繁忙期料金だとしても名古屋や大阪旅行のほうが贅沢だった。

　以前使用リポートしましたが、小田急と競合路線であるがゆえに存在していた「踊り子箱根フリーきっぷ」が東日本大震災後に発売が中止され、そのまま2011年6月をもって終了してしまった。このキップを長らく知らなかったよう、人気がないより周知されてないと見るべきでしょう。箱根に行くならロマンスカーと大多数が思ってるように運賃も安い小田急の完全勝利である。伊豆半島へ向かうだけのイメージしか付かず、大きな利点が知られることもなく終了した...

　中・長距離では既に高速バスや飛行機に敗北を期しており、多くの周遊券の発売もなくなるなど悪循環を繰り返してきた。JRは差し引き損失を補填するためか、必要とされている近距離にまで手を出してきたと見え、数々の周遊券、フリーパスなどが消えてた。たった１回で通勤定期１ヶ月分より多く費やす側からのほうが取りやすいということか。　このような事から旅人としては更なる情報の収集が必要となってきた。

　東京近距離区間のフリーきっぷである「ホリデーパス」（2300円）が３月のダイヤ改正期をもってして終了し、ほんの少しだけ範囲を広げた「休日おでかけパス」（2600円）が新たに登場するが、現状の範囲内および範囲が広がらない利用者にとっては単なる値上げでしかない。青春１８きっぷと大きな違いは普通車専用でなく範囲内の特急や新幹線の乗車券として通用して特急券だけ買えば乗れるのが利点か。

　「踊り子箱根フリーきっぷ」がなくなったのを嘆いても仕方がないので、小田原、箱根、熱海方面で価値ある手段を探すしかない。従来、平塚までだったのが「休日おでかけパス」によって小田原まで範囲が伸びる。東京から熱海まで往復するのに「ホリデーパス」を使っても通常料金と同じになるから精算時間が無駄でSUICAのほうが楽でしたが、「休日おでかけパス」なら乗り越し精算で380円のお得となった（参考： 東京・熱海1890円×2／　2600円＋小田原→熱海・来宮 400円×２）

　JR東日本に愛想を尽かし、JR東海を調べると東京起点ではフリーエリアはないものの小田原との往復割引で4600円のがある。「踊り子箱根フリーきっぷ」と同料金でバスのフリー区間もないが、新幹線である時間的メリットを考慮するとどうだろうか。小田急の「箱根フリーパス」もロマンスカー料金は別となっている（参考：　新宿→小田原・箱根湯本 ロマンスカー料金870円）。　新幹線にて東京から熱海往復、または小田原、熱海と発着を変更するとお得プランがないのが残念なところ。

　小田原まで各種方法に加え、西武グループの路線が使える「箱根旅助（旧・箱根スマイルクーポン）」（２日間有効 2800円）を使えば小田原～箱根～熱海までのバスが使え、更に箱根園の入園料、箱根駒ヶ岳ロープウェイ、芦ノ湖遊覧船（双胴船）、十国峠ケーブルカーも乗り放題。バス移動だけなら「箱根バスフリー」が１日1700円、2日間有効が2000円。小田急の「箱根フリーパス」で小田原からだと3990円で箱根を回れるがお得感が激減する。小田原を中間点に路線を分けて選ぶのも面白そう。

　LCC航空会社の登場によって料金が適正化したため、新幹線料金より安くなって近距離すら遠くなるかもしれない…。

「箱根スマイルクーポン」は平成24年（2012年）4月1日より「箱根旅助け」と名称変更されました

参考：小田急　新宿→小田原　急行1時間30分、ロマンスカー1時間11-13分　（運賃850円）
　　　　JR東海道線と距離はさほど違わないため時間的な早さはなく、運賃が安いだけが利点
参考：JR 東京→小田原 普通1時間20-30分、快速1時間13分、特急1時間、東海道新幹線35分（運賃1450円）
　　　　小田急対抗の割引キップがないと運賃と特急料金の高さが目立つ

（小田急グループ）
・小田急電鉄
・箱根登山バス
・箱根湯本～強羅　箱根登山鉄道　
・強羅～早雲山　箱根登山ケーブルカー　
・桃源台～大涌谷～早雲山　箱根ロープウェイ　
・箱根 芦ノ湖遊覧船

（西武グループおよび関係路線）
・伊豆箱根バス
・箱根スマイルクーポン
・元箱根：　芦ノ湖遊覧船（ネット割引券で２等料金を１割引）
・箱根園：　箱根駒ヶ岳ロープウェイ（往復1,050円　ネット割引券で950円）
・十国峠：　十国峠ケーブルカー（往復420円　ネット割引券で370円）