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伊豆急「伊豆満喫フリーきっぷ」の価値がない理由
 伊豆急行は12月29日~1月3日を除く2017年9月1日から2018年1月31日期間中に伊豆としてオフシーズンだからなのか「伊豆満喫フリーきっぷ」を発売中。同社として破格値の大人1700円(当日限り有効)と伊東から伊豆急下田までの片道料金に近い価格となっている。伊東から伊豆急下田までの料金は1,620円だから一見すると安く見えるが、現実はそうでもない。地元で使い物にならず、東京からだと価値がない理由があるので対案を用意する...
<追記: 2021年6月30日で「南伊豆フリー乗車券」廃止されたため、価値が出てくる可能性も出てきた。>

 伊豆急行線の乗り降り自由な切符は過去に有り得る値段だと3000円で、それ以前はもっと高くてJRから続きの割引切符が複数あったため意味がなかった。だから頑張ってると思いきや関東から行くならJRのお得な切符がいい。

 特急踊り子の周遊券(往復+乗り降り自由区間)は箱根も伊豆も全て廃止され唯一残った伊豆半島へ行くお得な切符「南伊豆フリー乗車券」二日間有効は東京都区内から6,160円であるが、東京~伊東の運賃2,270円の往復と「伊豆満喫フリーきっぷ」1,700円を足すと6,240円と高くなってしまう。ようするに伊東駅までのJRの運賃が安くならないことには伊豆急の割引なんて意味のないものと化す。

 解りにくいから極論を例とするが、東京から下田へ行ってバスで松崎へでも行くなら、もし伊豆急がタダであったとしてもJRとバス代だけで上回るから「南伊豆フリー乗車券」のほうが安いってことなのです。

 そのように「南伊豆フリー乗車券」二日間有効で、河津、下田、松崎、石廊崎などバス(東海バス)も乗れるから効力が大きい。「伊豆満喫フリーきっぷ」が伊東駅でしか買えない難点を考えると各方面から伊東駅で下車を余儀なくされるなら「伊豆ドリームパス」という選択肢もある。

 「南伊豆フリー乗車券」に付いているバスは、伊豆東海バスにおける「南伊豆フリーパス」に匹敵し、料金を比べれば効力の強さがわかる。バスを使うって考えた段階で「伊豆満喫フリーきっぷ」は選択肢から外れるでしょう。

 「伊豆満喫フリーきっぷ」の販売利用期間が2017年9月1日から2018年1月31日となっているのは観光目的としながらも繁忙期となる河津桜まつりを避けていると思われる。だから河津バガテル公園、稲取のすすきや、下田の水仙が宣伝に使われているわけだ。それらの客は少ないってことを意味してる。

 使って欲しいのか、使って欲しくないのか、よくわからないんだ。既に「お得じゃないお得なきっぷ」と題して調べてきたが、世の中で単に「セール」ってのを「ディスカウント」と思い込んでしまうのがよくあるから釣り餌なのかと疑問に思う。「ホテル料金比較サイトなんていらない」ってのも書いたけど見苦しいCMに引っかかった奴が負けってこと。

 伊豆急の場合はそこまで深くは考えないでやったと思うが、ちょっと値段が安すぎるだけにウラがありそうなんだ。確かに私は昔から、小田急や親会社の東急運賃の3倍高いって言ってきたから1700円のフリーパスは断片だけでみれば破格値なんだけどね。個人的だがローカル線は住民だけで商売を成り立たせるか、観光客から高い金を取って生きるしかないと思ってる。観光客を主体とするなら住民のほうを優遇すべきだ。




【伊豆満喫フリーきっぷ vs. 南伊豆フリー乗車券】

・東京→伊東 2,270×2+「伊豆満喫フリーきっぷ」1700=6,240円 : 南伊豆フリー6,160円
・横浜→伊東 1,660×2+「伊豆満喫フリーきっぷ」1700=5,020円 : 南伊豆フリー5,850円
・小田原→伊東 670円×2+「伊豆満喫フリーきっぷ」1700=3,040円 : 南伊豆フリー4,410円

 遠距離からになるほど「伊豆満喫フリーきっぷ」の価値がなくなる。横浜や小田原からの利用でも「南伊豆フリー乗車券」は2日間だしバスも含まれているため使い方によっては高くはない。

 小田急経由で電車のみ、日帰りならば南伊豆フリー乗車券より伊豆満喫フリーきっぷのほうがお得だが、観光客であることを考えると限定的だ。だって、絶対的な乗換駅でもない伊東駅でわざわざ降りて買わないといけないんだよ。それで30分から1時間弱も次の電車を待たなくてはいけないんだ。時間を時給に換算したら数百円の損失だからお得な切符じゃないよ。伊東駅利用者限定じゃ絵に描いた餅も同然で、車内で売れよって言いたくなる。

 難をあげると「南伊豆フリー乗車券」は前日までの購入が必要で、「伊豆満喫フリーきっぷ」は当日に購入するしかない(伊東駅JRみどりの窓口 営業時間06:30~20:00)。




【新幹線を利用してまで来る客は面倒くさいことはしない】

 熱海駅まで東海道新幹線に乗ってくればJR東海からJR東日本の割引券は使えなくなる。東京から熱海と名古屋から熱海じゃ距離が違うから新幹線の利用も必然となるが、その旅して伊東駅で一度降りるなんて面倒くさいことはしないでしょ。伊東駅に寄る必要がないといけないし、そうすると「伊豆満喫フリーきっぷ」は当日限りだから時間が少なくなる。それでも使う可能性はかなり低い。




【伊豆満喫フリーきっぷの価値が上がる期間】

 それはJRの「青春18きっぷ」が使える期間でJR線で1回分に当たる2370円以上使っている地域から行くこと。それでも伊東駅で切符を買うために1本やり過ごし、東京からの場合は路線バスを2000円以上使うなら損になる。

 それも1700円と破格値だから機能するわけで、いままであった3000円では「青春18きっぷ」併用でも価値がなかった。もし熱海にでも引っ越していたら使えたんだけどね。観光用として打ち出すにしては利用範囲が狭すぎたわけだ。




【JR東海からは見放されたまま】

 熱海~伊東がある限りJR東日本も絡んでしまうわけだが、JR東海にも働きかけるべきでしょう。JR東海にも休日に使える「休日乗り放題きっぷ」(2670円)がありJR東海圏内の西は豊橋、東は熱海まで乗ることができる。だが、日帰りで往復となると静岡からでも得とはならず、遠くなれば所要時間がかかりすぎて意味が薄れる。宿泊を伴えば当日限りはお得じゃなくなる。


・旅行商品

 JR東海ツアーズだと伊東や下田宿泊なのに電車は例えば名古屋~熱海だけだった。東京や京都だと最寄り駅まで付くから伊豆は組み込むほど客がいないってことはのではないかと。JR東日本の旅行商品「びゅう」なら伊豆急乗り放題がほとんど付いてるのにね。

 JTBや日本旅行など最寄り駅まで付いているが、「こだま」ならJR東海のよう割安かと思いきや、名古屋から東京への旅行のほうが安い。熱海からの交通費もあるでしょうが宿の料金が大きく関わってそうだ。関東からの客より金額的に敷居を高くしてしまってる。

 ちょっと伊豆急と離れるが子供の頃の旅を思い起こすと国鉄分割民営化の功罪だな。北陸でJR東日本からJR西日本となり面倒なのと同じよう別会社の路線にまたがると利点がなくなる。運賃は過去からの算出法と変わらないのにな。だから会社がまたがっても宇佐美~南伊東よりJRだけの湯河原から函南のほうが幸せなんだ。だから都内でも東京メトロと都営地下鉄の乗り換えがあると「都営地下鉄と東京メトロの乗継ぎ」は微々たるものだから割高になる。




【誰にとって利点があるか】

 沿線住民に利用価値があってよかったと思ったら、そうじゃなかった。パンフレットを見れば一目瞭然で観光用なのだ。だから伊東駅のみどりの窓口でしか購入できない。伊豆急下田から伊豆高原までも片道1000円を超えるわけだから使えれば住民サービスになったのに。

 伊東駅~熱海あたりの人が電車しか使わず伊東から片道850円または計1700円を超える日帰りとかなり限定的。地域を示したのは離れた場所からなら別の割引が考えられるし、電車のみでなくてはいけないのはバスの利用があるならそれも別の割引があるから。

 JR管轄の伊東駅で売れなかった過去より存在していた割引切符からすると沿線住民に対する利用価値だが、私が知る限り鉄道会社って定常的な住民割引ってのを行ってるのを聞いたことがない。

 回数券や定期券は住民である必要ないから厳密には居住者証明で鉄道会社が割り引きしていたり、市町村から補助金がでることがあるが、それも聞いたことがない。北関東のある市町村では埼玉や東京への遠距離通勤者に交通費の助成があるが伊豆の場合は助成金を出して住んで税収を得ることすらできないほど財源が苦しいということなのか?

 熱海ですらそんな話はないからね。住むならば会社の上限に自腹で払うことになる。熱海~東京なら新幹線を使わずして月額6万円くらいになる。資産と収入から援助すべき住民もいるかと思うが、そうしなかったから転出超過となるわけ。




【助成金が存在しているのは高齢者向け】

 意味が異なるが念のために助成金と補助金でも探してみたが、伊豆半島の市町村で通勤の助成金は見つけられなかった。見つかったのは高齢者公共交通機関割引乗車証で、70歳以上の1年以上居住していれば伊東市なら1年に1回限り5000円の助成金が出る。

 よくないのは資産、収入制限がないこと。東京都のそれとは違ってフリーパスとはならないため通院など利用が増えるほど負担。電車なら1年で20枚は10往復分で助成金は終わり。高齢者対策として路線バスは年22,000円に1乗車100円かかる。高齢者向けも厳しい状況。
 東京都は低所得高齢者へ都営内路線バス無料となる東京都シルバーパスを手数料1000円で発行してる。別に都会のメリットを謳ってるわけではなく、地方は分散し公共交通を度外視して文明の利器である自動車の甘い汁を吸い続けた結果だから住民は行政に文句を言う資格はない。そこをなんとかするのが政治の仕事だとは思うがね。

 病院ともなれば設備の違いから市町村をまたぐこともあるわけだが伊東市の周辺で助成金の情報は見つからなかった。伊東駅でしか買えないってことで「伊豆満喫フリーきっぷ」が下田から伊東へ行くために使えない。

役所ってこういうのを察知して住民に使えないとか文句言ってみたりしないのだろうか?
するわけないか。

 結局、どこのローカル線も住民に乗ってもらうような策は出さず、それが余計に車社会を加速させた。大井川鉄道なんてSL運行関係なしの高額運賃は観光路線としか機能しなくなってる。伊豆もそんな流れになりそうだが、関東地方からの客で生き残れそうだから良いが、多くのローカル線では廃線の道しか残されず消えていったわけだ。政治の責任じゃなく住民が利用しなくなった理由が大きいでしょう。




【そうしてら 伊豆満喫フリーきっぷ 少しはマシに見えたのに】

 伊豆箱根バスには箱根バスフリーってのがあり、1日有効が1700円、2日有効が2000円だから伊豆急もそうしてたら宿泊客に選択の余地もあったであろう。それより高くなると、バスも含めて周遊できる「伊豆ドリームパス」のほうが圧倒的にお得になってしまう。

 もし東急の駅で買うことができてもあまり効果はない。なぜなら伊豆へ行くには小田急とJRだから。コンビニの機械で買えるくらいじゃないとダメだが、そうすると手数料が目減りするから、それでも客を増やしたいかは会社の方針次第。
 例えば、経営能力のない駅員なんぞは馬鹿にしてくるのだがJRにおける青春18きっぷは黙ってても走らせる電車であるから儲かるから売り続けている(経費ほぼゼロで数十億円)。各種お得な切符でJRがアンケートから逆手に読めることはあり「なかったらどうするか」って設問があった。伊豆の場合は代替路線が限られているから甘く見てるのでしょうか?三島~修善寺から下田まで高速道路完成したらどうするんでしょうかね。

 他の項目中に書いたように伊東駅だけじゃなく下田、河津、伊豆高原など主要駅でも販売していれば住民が利用できたのだ。加えて、JRの熱海駅から見ると伊東駅止まりとなるのは始発近くと終電近くのみで旅行者が使える時間帯にはない。大部分の電車は熱海~伊豆高原~伊豆急下田となるため伊東駅で買うこと自体がおかしいのである。

 こっちもバカじゃないんで、そう売るしかないってことくらいわかるが、だったら最初から絵に描いた餅みたいなもんじゃないのかと。伊東駅から乗る住民限定なのか「伊豆満喫フリーきっぷ」は伊東以外の沿線住民に価値なく利用者が限定されたお得なきっぷなのです。




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伊豆急行伊豆満喫フリーきっぷ

JR東日本 >> お得なきっぷ > 南伊豆フリー乗車券

伊豆ドリームパス

<追記: 2021年6月30日で「南伊豆フリー乗車券」廃止>
| emisaki | 2017-11-14 Tue 22:11 | comments (0) | 交通::情報・考察・計画 |
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