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事前調査の行程
 これらは私が旅の計画を立てるための事前調査の過程を示したもので、限られた時間や予算において組み込まれたり除外されたりする用件を綴っている。誰か一人の役にでもたてば本望。

 調べる理由は、「帰れなくなるなど危険性回避のため」、「予定が遅れても対処できるよう」、「予定を変更できるように」であって、決して予定通りに進めるためではない。行く、観る場所によって動的に滞在時間を変えたいからこそ事前調査と資料が必要となる。旅行会社に決められたコースは嫌いだ。テレビの投書番組で家族旅行で予定を作ってその通りに行動させようとする苦情があるが、それは耐えがたい。

 前回から続く十津川村の調査例。自家用車か長距離歩行なら複数の抜け道があるが、公共交通を使うとなると十津川村の出入りには国道168号しかない。日本一長距離の路線バスを見つけたとき沿線上しか調べず、宿泊すればバス運賃払い戻しのときも移動可能な観光場所を探す目的だったが、いざ、調査を周辺に拡大してみると更なる不便さが見えてきた...

 それなりに悲劇的なのはわかってたが、ハイキングっても限度があるわけで周辺市町村のバスも調べると市街地のみで山奥となると週に一度やオンデマンド型。旅先を調べてるとちょくちょく出てくるようになった要求(デマンド)型交通の難点は事前登録した住民しか利用できないこと。厳密には公共交通とは呼べないから無いものとして扱ってる。


・全国的

 タクシーすら呼べない山奥は多い。呼べたとしても都会のような迎車料金では済まず距離がありすぎるため乗車したのと同様な料金となり20km離れて呼んで戻れば40km分の走行料金となってしまうわけだ。ただし、この徴収額は会社による。日本のタクシー料金は外国人が激怒するほど超高額だが日本人からしても使いにくいものである。先の電車に繋がる希望もないタクシー高額料金なら泊まったほうが安いってことになるが田舎での宿無しか満室は怖い。

 昔は旅ってより地方遠征、出張のついでに花火大会を見てくることだったが、山の場合は大部分が近隣に電車も通ってない場所なので行けても帰りには路線バスがなくなり、臨時便なんて走るのは都会の近くだからで普通はなくなる。悲劇的なのが本当の田舎だと花火が終わる時間にタクシーが終わってる。24時間営業ってのは都会人の思い込みだった。無茶は野宿になっても生命の危険が少ない夏だからで山間部だと春や秋でも危険。


・脱出ルート

 十津川温泉から熊野本宮大社前まで16.5kmとは当たり前にある距離で5500円くらいだから迎車があったら1万円だ。その距離も別の地域のバスに辿り着けるだけで電車の駅には辿り着けない。例にふさわしくなかったが、このルートは十津川村から出るのが最も楽で奈良交通バスに限らず村営バスと熊野交通バスを乗り継いで新宮駅へ行ける。

 熊野本宮大社あたりに熊野第一交通 本宮営業所というのがあるにはあるが2台以上はなさそうな感じで十津川温泉までタクシーが呼べる保証がない。だからタクシー料金の目安と書いてあっても信じてよい場合と信じてはいけない場合がある。都市部から観光タクシーとして決まったコースを進む料金なら固定で済むだけで、呼び出しだと大変なことになると。

 それでタクシーのお世話にならないよう予定を組むにしてもバスが10分、20分と遅れることがわかったため、太陽が出てる時刻にバスがなくなってしまうようにプランB(保険の別計画)がかけられない地域は時刻表を見ての欲張り計画をしてはいけない。


・村営バスは計画に組み込んでもよいのか?

 村営バスが一週間に一度であるのも戻る便がなかったり又は通勤通学用であると朝と夕方、夜の運行のみで事実上は使えない。路線バスと違って厳密に定員のある小型車両だと乗れない場合もあるが、十津川村ではどうだろうか。別の地域だが小型ワゴン車で乗れなかった経験があるだけに長距離で後がない計画は危険がいっぱい。

 だから十津川村の村営バス路線の地図を作成(前記事に記載)したが観光客が使える路線はほぼない。国道168号線沿いが月~金で土日ありの区間も予約運行が目立ち、1週間に1度しか運行されてない区間も多数。だから曜日を合わせても他の場所への移動に繋がらない。


・熊野古道 石碑~果無峠

 村営バス果無線が熊野古道でパンフレットにも使われている場所の目の前まで行くのだが、月曜のみ運行で祝日だと運休になるため過去の計画でも除外されてしまった。三連休のほとんどがハッピーマンデーだったから。

 そこに行くなら十津川温泉に宿泊して早朝に出発して帰りのバスが国道168号線を通るまでの時間内。泊まらなければ奈良交通で3往復してるバスと熊野本宮大社まで行ってる村営バスに乗れるまでの時間に軽い登山をするしかない。


・国道168号線沿い

 十津川温泉より北側で途中下車するなら奈良交通 八木新宮線しかないから軽い登山または散策をしつつも次のバスが来るまで2時間以内にバス停に戻らなくてはならない。1本見送って4時間確保したとしても横道にそれて見学すべき地まで徒歩で行き来することは無理。村営バスを含め八木←→新宮の方向によって計画が大きく変わる。

 奈良交通バスの八木新宮線は新宮駅発が05:53/07:46/09:59、八木駅発は09:15/10:45/13:45の3往復であり新宮で名古屋へ向かう特急に乗れるのは八木駅を09:15に出る1本のみ。八木駅・五条駅から乗る場合に途中下車して観光したら新宮・紀伊勝浦までのどこかに宿泊しなければならない。もしくは和歌山県内に入って熊野交通バスへの乗り継ぎとなるが途中はほぼ通過となる。

 “ほぼ通過”ってのは八木新宮線は全区間が6時間半と長すぎるため途中に休憩時間があり五条バスセンター、上野地、十津川温泉で10分程度の時間調整がある。遅れると短縮されるため絶対的に何分と決めてかかれないところがある。上野地は20分になっているが観光できるかは出たとこ勝負。

 沿線上で宿泊するなら次のバスまで2時間。第1便に乗って2度のチャンスは停車時間なしのところで使いたいとも思うが、停車時間がないところは立ち寄り場所もない。

 新宮~熊野本宮大社まで1時間20分しか乗ったことがないが遅れが出ても電車のように走行中には縮める仕組みがない。もう一つ、川湯温泉から湯の峰温泉の間にバスでは対面通行ができない細い道がある。片方が遅れると両方向で遅れが発生する。


 国道168号線沿いだと村営バスも毎日運行されているのだが、便数と時刻の悪さに加えて土日祝運休という残念な表示も多く、それで観光に来てくれと言ってるのだろうか。もしくは自家用車で来いってことなのか。だとすると奈良県の路線バス運賃キャッシュバック(リベート)は何なのか?

 それも縦割り行政なのか知らんが筋が通ってないよう役所は能力がなさすぎる。受け皿が用意されてないのに客に来いって言ってる。過去のテレビ番組でも取材ならバス料金が無料だからってインタビューに答える人もいるだろうが、行かない/行けない人の声なき声を聞こうとはしてない。

 不便のほうが桁違いに大きいため客からしてみればリベートは関係がない。わざわざ使うにはリベート以上の損失がある。東京からじゃなく名古屋や大阪からでも難所なのだ。前に指摘したように奈良県は頭は使わずカネを出すことで不満を抑えているだけ。時間的余裕あり古風に不便も楽しめる外国人観光客くらいしか無理でしょう。

 ネット活動がある旅館に限られるが、読めば村内送迎だってままならない僻地の宿が国道まで来てくれるだけである。宿の対応が悪いのではなく広すぎるのである。山小屋に行くくらいな感じで宿泊地によってはバス停から何キロか徒歩を覚悟せねばならない。


・“168バスハイク乗車券” 5,250円 奈良交通バス 八木新宮線専用

 奈良の主要部の観光から向かう場合、わざわざ大和八木駅から乗る意味があるか。五条駅に向かうにしても近鉄は通じてなくJRにしても乗り換えとなるが時間も料金も小さくなる。五条~十津川温泉なら便数が一つ二つ増える。

<追記:
奈良交通 路線バス 十津川線(五條バスセンター ~ 十津川温泉) 2020年9月30日で廃線。
よってその区間は八木新宮線(大和八木駅 ~ 新宮駅)の1日3便のみとなった。


 「新宮駅方面からの設定もございます」 これは日本語の罠だった。どこがって「方面から」って部分。普通は新宮からを考えるので「どこで買えるんだ!」と怒ったわけだが、誰も新宮とは言っておらず方面なのだ。フリーパスへの引き替えを熊野本宮大社前で不可能だったように十津川バスセンターまで買える箇所(営業所)がない 絵に描いた餅 なのである。乗り続けるのならば十津川バスセンターで買うが許される可能性もあるが、新宮→熊野本宮大社→十津川バスセンターと乗り継ぎ


・高野山へ (十津川温泉の北北西)

 西川線となっている路線だが作った路線図で「湯之野」と書いてみたものの一つ手前の「迫西川」までしか行く路線がない。一つ手前は約1km手前。峠を越えるには、そんなのも大差ない20kmを歩いて龍神温泉まで行かないとバスがない。行っても1日3~5本しかなく、田辺市街地へ抜けるのも無理に近い。観光客としては国道168号線沿いしかないものと思って予定をくまないと危ない。更なる難点は龍神温泉から高野山も週末・連休や繁忙期のみので事前予約が必要。


・瀞峡へ (十津川温泉の南東)

 十津川村は東も西も公共交通による移動手段はなく、隣町も山の奥で抜け道じゃない。観光地として明確にして行かなければならない。南東が瀞峡なのだが山が立ちはだかってる。新宮から来たとき途中に遊覧船の乗り場のところへ戻るのが一般的。奥瀞峡へは道路はあるがバスがないからには行けない。唯一の路線は瀞八丁という


 公共交通の必要性と十津川温泉まで行き来は不便すぎるのを表していたのが、新宮方面へ湯の峰温泉からの大混雑であった。混雑の理由はあって、温泉街を経由するバスは宿のチェックアウト時刻よりかなり前の08時半頃が午前中の最終だから乗客が集中してしまうわけ。それを逃すと八木からやってくるバスが13時過ぎまでない。湯の峰温泉から十津川村へも奈良交通八木新宮線の3本以外だと熊野本宮大社か更に先の道の駅奥熊野まで行かないと




・野迫川村へ (十津川村の北西)

 十津川村に隣接しているが直通ルートがない。県道733号線が両端にあるため地図上で途切れている区間以外でも自動車が通行できるような道じゃないため計画断念されているのだろう。

 野迫川村役場から県道53号線で国道168号線と合流する「小代下」まで野迫川村の村営バスが2往復している。野迫川村役場から高野山も1往復しているが、野迫川村から見て通学路線と思われる朝に出て夕方に戻る運行時刻だから観光には利用できない。

 全く観光として無意味なのだが時刻表としては、奈良交通バス 五条駅 08:12→08:42 小代下、野迫川村 村営バス 09:00→09:42 野迫川村役場となっており、途中のバス停が不明のため実際は県道53号から733号線へ合流した地点で下車し、そのまま県道53号線に沿って9km歩けば高野山の街に着く。十津川村の村営バスで行けるところ迫西川から龍神温泉へ徒歩20kmの半分で済む。

 路線があることに記載であって実際に高野山へ行くなら五条駅からそのまま電車でJR橋本(和歌山県)駅まで行き南海電鉄高野線、高野山ケーブル、南海バスと乗り継いで行ったほうがいいに決まってる。

 野迫川村の宿に公共交通を利用して行くには平日の通学路線を使うことになり、夕方に向かって、早朝に帰ることになる。離島にもみられることで滞在するには二泊三日を使うかもしれない。野迫川村役場 15:15→16:00 小代下 もあるが、なにもない小代下で17時40分頃まで待つことになる。十津川村役場方面なら17時頃の最終 川湯温泉行きがあるが、その先は当日には抜けられない。

 このあたりの村々を渡り歩くには外国人観光客みたいに1~2週間が必要となり滞在費もシャレにならなくなる。何か見に行くというよりも移動好きじゃないとやりきれない。




五新線?

 地図を見てて奈良県五條市に何やら直線的な道があってトンネルもあったが十津川村のほうへ続く出口が見当たらない? 地図を拡大すると奈良交通専用って文字があったから手がかりに掘り下げて調べると五條から新宮まで国鉄の計画線があったとの記載を見つけた。確かに直線的すぎて道路だったらもう少し安上がりに作るからね。

 やっと出口が見つかって十津川村の10km手前な五條市大塔町阪本で途絶えていた。どう見ても大型バスが通行できるようなトンネルの大きさじゃないし何か通っても単線。直線距離6.16kmもあった。倍の広さだったらバイパス道路として生き残れたものを。

 結局、大昔の計画で、途中断念、利用者もいなくて年月が経過しすぎ老朽化により補修してまで使うほどの価値もなく放置されることになったってことかな。このまえ日本の成り立ちの番組を見たが紀伊半島は地球環境を変えた超巨大火山で固まった巨大な岩があり、他の地域のように目立った火山がないのに過去の巨大噴火口に沿って温泉地があるという熱源がありながら大きくは蓋が閉ざされてる。古座川の一枚岩って見えてるから観光地になってるだけだが、そんなのお話にならないくらい桁違いの塊が地下に埋まってるという話。

 もし作られたとしても既に廃線にされてるだろうが当時は国鉄だったから計画できたとも言える。だってJRになって、そこより使われてると推測されるのが廃線になってきたから。




 旅人であって乗り物マニアではないから単なる移動手段である。全線乗ったからって何が嬉しいんだか意味がわからないし、八木から新宮まで一つの路線である必要もない。平日に乗客がいることを示している五条駅~十津川温泉路線もあり、テレビ東京「所さんのそこんトコロ」なんかで東京への遠距離通勤者を追う企画がお笑いに思えてくるバスだけで片道3時間。新幹線通勤みたいに距離はないが不便さにかけては上だ。平日 十津川温泉06:03→08:58五条で駅の近くが勤務地ならいいが10時出社なら大阪はもとより奈良すら辿り着けない。終バスが五条16:12→19:11十津川温泉だから通勤通学のものではない。

 利用できる路線が存在していればよいので、JR五条駅~谷瀬の吊り橋(上野地)、JR新宮駅~十津川温泉のルートが確保されていれば突き抜ける路線の意味は薄い。現状は十津川村から北側の五條市内のバスも便数は悲劇的のため奈良交通バスが十津川村まで入ってこないと乗り継ぎがない。南側は熊野交通バスが和歌山県内で留まっているのを十津川温泉まで延ばしてくれたらと思う。内部は村営バスがつなげばよい。廃線に追い込まれないためと、そうしたほうが便数が増やせるのではないだろうか?

※ 固有の名称はそのまま記載してますがキャッシュバックの正しい英語はリベートです。
| emisaki | 2018-01-16 Tue 20:59 | 旅・散策と行事::計画・調査 |
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